― トップお披露目にふさわしい、明るく幸せな青春ラブコメディ ―
現在、東京宝塚劇場で上演されている星組公演『恋する天動説』を観てきました。
暁千星さんと詩ちづるさんのトップ就任お披露目公演。劇場全体がとても明るく、華やかな空気に包まれていました。
『恋する天動説』あらすじ
イングランドの海辺の街ブライトンの若者アレックスはモッズのリーダー格。ライバルロッカーズのレスリーと衝突して、警官隊から逃げる途中で愛車のスクーターを高級ホテルにぶつけてしまう。
ホテルには一族の跡取り孫娘シンシアの、フィアンセが招待されており、偶然にも同名だったことからアレックスは花婿候補と間違われてしまった
身分の違う二人が出会い、惹かれ合いながらも、立場や周囲の常識に縛られてしまう――
しかし、それでも「好き」という気持ちを信じて、二人は自分の夢に、
そしてお互いの気持ちに、真っすぐに突っ走ります。
詩ちづるさん演じるシンシアはホテル経営をしている祖母の跡取りでありながら、カーレーサーになる夢を持つ女性。
そして暁千星さん演じるアレックスは、父の仕事でもあったレースカーの整備士になることを目指します。
恋と夢、二つの意味で「走り出す物語」でした。
また、家の事情で決められた結婚と本当の恋の間で揺れるヒロインの姿には、どこか懐かしい宝塚らしさも感じました。

それぞれが自分の道を選ぶラスト
物語の最後には
・孫息子のティモシーが天文学者
・孫娘のシンシアはカーレーサー
・孫末娘のキアラがホテル業を継ぐ
という形で、それぞれが自分の信じる道を選びます。
恋だけで終わらないところがとても心地よく、見終わったあとに清々しい気持ちになるラストでした。
星組らしい、軽やかな笑いのテンポ
天文学者を目指す役を演じていた碧海さりおさんのノーブルさが絶妙にコミカルで、それに呼応する詩ちづるさんの演技もテンポよく、客席の空気がどんどん明るくなっていきます。
星組は
『記憶にございません』の頃から、コメディの“間”がとても自然になったように感じています。
物語の流れの中で自然に笑いが生まれる、そんな軽やかなテンポが印象的でした。
暁千星さん ― スタイルの良さが映える男役
暁千星さんは、とにかくスタイルの良さが印象的でした。
モッズのリーダーで警察に追われているような役なのに、
フロッグコートが驚くほど似合ってしまう、実は家柄が良いのでは?と思ってしまうほどでした。
やんちゃな役なのにどこか品がある。そのバランスがとても新鮮でした。
小粋で遊びのあるアドリブ場面
アレックスがお風呂上がりのガウン姿で台詞を言う場面では、私が観た回では突然
「ウイスキーが、お好きでしょ~♫」
を歌い出し、思わず笑ってしまいました。
大劇場の初日では甘酒だったという話も見かけたので、この場面は毎回違う飲み物でアドリブが入っているのかもしれません。
詩ちづるさん ― 可憐さだけではない娘役
詩ちづるさんは、可憐でやさしい雰囲気のお顔立ちですが、今回の役ではそれだけではない魅力を感じました。
見た目はとても可愛いのに、演歌歌手のような太めのこぶしを効かせた歌も歌える表現力の豊かさ。
お姫様だけでなく、自立した女性や母親役など芯の強い女性を演じたら似合いそうと感じました。
アレックスを許嫁と勘違いして、そのまま恋に落ちてしまう場面もとても微笑ましく印象に残っています。
瑠風輝さん ― 舞台映えの凄さ
そして今回、個人的に強く印象に残ったのが瑠風輝さんです。
宙組から異動されてから、しっかり観るのは今回が初めてでしたが、とにかく舞台映えがすごい。
歌・踊り・芝居の三拍子がそろった、とてもバランスのよい男役だと感じました。
ロッカーズのリーダーで不良めいた見た目なのに、困っている人を見て見ぬふりができない優しい男というのも印象的でした。
レヴュー『DYNAMIC NOVA』
『恋する天動説』の明るく可愛らしい余韻のまま始まるのが、レヴュー『DYNAMIC NOVA』。
オープニングは、新しい星“NOVA”として誕生した暁さんとプリンセス詩ちゃんが、星巡りの旅に出るという場面から始まります。
トップコンビが“新しい星”として旅立つという設定は、まるで新婚旅行へ旅立つようで、お披露目公演らしくてとても華やかで、幕が開いた瞬間から一気にショーの世界に引き込まれました。

二人が別の目的地を目指す?!
ただ、すぐに二人は同じ方向へ進むわけではなく、それぞれ行きたい場所が違って喧嘩別れしてしまいます。
そのまま別々の旅に出るという流れが、これまであまり見たことのない展開で引き込まれました。
最初からずっと一緒ではなく、それぞれが違う星を巡りながら、自分の魅力や個性を見せていく構成になっていて、「トップコンビとしてこれからそれぞれどんな魅力を見せてくれるのか」が伝わってくるオープニングだったと思います。
暁千星さん ― 銀橋に立った瞬間、まさに“星”
暁千星さんがマタドールのような短め丈の、ギラギラと光る衣装で銀橋に立った瞬間、「あ、星だ」と思ってしまいました。
お芝居ではフレッシュでやんちゃな印象だったのに、ショーになると一気に暁さんらしい渋さが出てくるのが本当に素敵です。
どこか、酒場で一人で飲んでいそうなような貫禄もあって、その雰囲気だけで目が離せませんでした。
途中、直立のまま片足を真っすぐ上にあげる振りがあるのですが、その足が流れ星のようにすっと上がるんです。
切れのいいダンスは、やっぱり暁さんの魅力だなと改めて感じました。
瑠風輝さん ― 二番手とは思えないほどの存在感
今回のショーで、もう一人とても印象に残ったのが
瑠風輝さんです。
歌に踊りに本当に大活躍で、「二番手ってこんなに出番あったかな?」と思うくらい、ほとんど舞台に出ていたような印象でした。
木星のシーンでは、たくさんの娘役を侍らせる王のような役で登場するのですが、その色気がすごくて、思わずオペラグラスを離せなくなってしまいました。
途中、若い男たちに娘たちを取られて不機嫌になったり、また女の子たちがキャーキャー言ってくれると調子に乗ったり…そのコミカルな演技もテンポがよくて、芸達者な方だなと改めて感じました。
若手のパワーに圧倒された場面
大希颯さんを中心に若手が踊り継いでいく場面は、「どれだけ体力あるの…?」と思ってしまうくらいアップテンポ。
パワフルで元気な星組らしさが詰まった場面で、観ているこちらまでエネルギーをもらえるようなシーンでした。
ライダースのロックな群舞
稲葉先生らしいロックな群舞は、お芝居のやんちゃな雰囲気がそのまま続いているようで、とても好きでした。
暁千星さんを中心に、大階段で男役がそれぞれ思い切りかっこつけている場面は、誰を見たらいいのか迷ってしまうほど。
いわば“迷いオペラ”状態だったのですが、オレンジのライダースという衣装があまりに印象的で、結局ずっと暁さんを見てしまいました。
とにかくかっこよかったです。
月から星へ ― 二人の軌跡
今回のショーで特に印象に残ったのは、暁さんも詩ちづるさんも月組から星組へ組替えしてきたという歩みが、ところどころに散りばめられていたことでした。
お芝居でアレックスが夜の街に立つ場面では大きな月が背景に映し出され、ショーでも詩ちゃんが歌う場面で同じ月が登場します。
また、オープニングの衣装はロイヤルブルーを基調にしながら、さりげなく金色が入っていたり、デュエットダンスの白い衣装にも薄いクリーム色が使われていたり。
こうしてスターが歩んできた軌跡も表現してくれるのはとても粋だなと思いましたし、それを見守ってきたファンへの想いも込められているようで、あたたかい気持ちになりました。
今回の公演おやつ
今回の公演おやつは、ミルクスイーツブランドのミルクマドレーヌ。
「MILK STAR」という名前がとても暁さんらしく感じられて、パッケージも今回の公演ポスターの配色(アレックスの青とシンシアのオレンジ)に似ていたので、思わず購入してしまいました。

帰宅してから、熱い紅茶と一緒にいただきました。
ミルクとバターの風味がとてもやさしくて、ダージリンとの相性もぴったり。
公演を思い出しながら食べる“公演おやつ”、やっぱり「大好きだーーーーー!」
ミルクマドレーヌのほかにレモンマドレーヌもあるようです。 |

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記事内容は、筆者個人の体験や記録に基づいています。
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