素晴らしい入門書
宝塚を観に行くまでに、私は少し時間がかかりました。
興味がなかったわけではありませんが、
敷居が高かったというか、
はじめ方が分からなかったというか。
そんなときに、人にすすめられて読んだのが、
はるな檸檬さんの漫画
『ZUCCA×ZUCA(ヅッカヅカ)』でした。
📘
『ZUCCA×ZUCA(ヅッカヅカ)』はこちらから試し読み・購入はこちら
宝塚を観たことがない方も、すでに大好きな方も、是非ご一読ください。 |
この漫画は、宝塚の入門書であると同時に、
観劇や推し活をするうえでの「視点」を描いた、
とても面白い作品です。
ZUCCA×ZUCAがくれた視点
『ZUCCA×ZUCA』に描かれているのは、
宝塚ファンの感情の機微であり、
生活や感情の中心に宝塚がある「日常」です。
宝塚は、
人生のすべてではないけれど、
暮らしのど真ん中に、確かにある。
それが、少しコミカルに、
そしてとても誠実に描かれています。
コミカルに描けるということは、
宝塚ファン
(漫画の中では「ヅカヲタ」と称されます)
である自分自身を、
きちんと客観視できているということ。
その距離感が、
私にはとても心地よく感じられました。
「好き」を説明しない、という誠実さ
これまで私が好きになってきた
ロックバンドやアーティストもそうですが、
理屈っぽい私は、「ただ好き」という状態に、
自分なりの納得を求めてきました。
なぜ好きなのか。
どこに惹かれているのか。
逆に、少し距離を感じるところはどこなのか。
『ZUCCA×ZUCA』には、
宝塚の沼にはまっている自分を
客観視できているからこその笑いや、
くすっとなるおかしみがあります。
はるな檸檬さんの描き方は、
「好き」を説明しません。
正当化もしないし、誇張もしない。
でも、確かにひとつの視点で宝塚を観ていて、
それが奇をてらったものではなく、
多くのファンが
「それ、分かる!」
と感じるものなのだろうと、
自然に伝わってきました。
分からなくても、つながれる世界
「ソーラーパワーを
か・ん・じ・て!」
が何なのか。
よく分からなくても、
実際に観たことがなくても、
みんなが好きなショーの場面であることは明らかで。
それを知らなくても、
つながれる心地よさが、そこにはあります。
だから、
宝塚を知らなくても、この漫画は面白い。
むしろ、
この漫画のような視点で観られる世界は、
いったいどんなものなのだろう。
そう思わせてくれる力が、
『ZUCCA×ZUCA』にはありました。
漫画を読み進めるうちに、
宝塚への興味は、
どんどん膨らんでいったのです。
閃光のような、出会い
――タカラヅカスペシャル2019
漫画のおかげで、
「宝塚を観る人の気持ち」は、
とてもよく分かった気がしました。
宝塚は、
わからない世界ではなくなった。
知らないだけの世界になった。
それは、私にとって
とても大きな変化でした。
ちょうどその頃、
WOWOWで放送された
『タカラヅカスペシャル2019』を、
何気なく観ました。
🎥
『タカラヅカスペシャル2019 –Beautiful Harmony–』
Blu-rayはこちら
あなたの目にも、飛び込んでくるスターがいるかも!? |
そのとき、
画面越しに、ふいに目に飛び込んできた。
それが、
柚香光さんでした。
理由は、あとからついてくる
理由は、うまく言葉にできません。
ただ、気づいたら目で追っていた。
気づいたら、名前が気になっていた。
推し活をしている人なら、
きっと分かる感覚だと思います。
準備も、覚悟もないまま、
ただ、目に飛び込んでくる。
私にとっては、
それが柚香さんでした。
そして、
『ZUCCA×ZUCA』で先に知っていた
「理由は、あとからついてくる」
という感覚が、
このとき、静かに重なったのです。
――この人の舞台を、観にいきたい。
そう、はっきりと思った、
運命の瞬間でした。
忘れ得ぬ瞬間は、人それぞれ
こんなふうに、
宝塚を観るようになったきっかけは、
人それぞれ、十人十色。
今夜も劇場の入口へ、
頬を紅潮させながら
吸い込まれていく人たちにも、
それぞれ、こんな瞬間が
あったのだろうと思います。
そのお一人お一人に、
「魅惑の宵」の瞬間を、
たずねてみたいくらいです。
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
記事内容は、筆者個人の体験や記録に基づいています。
にほんブログ村


コメント